持っていく物の量はそのままコストに跳ね返るので、何を持っていくか迷いますよね。これまで使っていなかったものでも、もしかすると海外での新しい生活では利用する場面があるかもしれない、購入したものの一度も使っていないので勿体ないので持参しようかななどと考えていると、いつまでたっても荷物が減りません。
ここでは、2023年夏にマレーシアに移住した私が実際に持参しなかったことで「持ってくればよかった」と後悔したアイテムと、持参せず「持ってこなくて問題なかった(現地入手で事足りた)」アイテムをお伝えしたいと思います。これから海外移住が目の前に控えている方、海外移住を検討している方に読んで頂けたらと思います。
「持ってくればよかった」と後悔したアイテム
日本で乗っていた車
私は日本で外車を所有していましたが、海外移住の際に売却しました。しかし、マレーシアでの生活で車が必要となり、新車の購入を検討したところ、高額な関税がかかるため値段が日本に比べて日本車で1.5倍、外車では2倍にもなることが判明しました。結局、マレーシアでマツダのCX-5を500万円で購入しましたが、この金額を考えると、関税や輸送費を含めて400万円で日本から車を持ってきた方が良かったかもしれません。慣れ親しんだ車でよりハイブランドなものなのでなおさらその価値を感じました。
慶弔用の洋服
特に喪服は持参すべきでした。渡航後数ヶ月で日本でお世話になった方が他界し、急遽帰国することになりましたが、喪服を実家に置いてきたため、通夜に間に合いませんでした。海外移住中に急に必要になることもあるので、喪服のような重要な衣類は手元に置いておくことを強くお薦めします。こうした予期せぬ事態に備えることは、移住先での心の平安にも繋がります。
どんぶり・味噌汁お椀
日本食を楽しむために、どんぶりや味噌汁用のお椀を持ってくるべきでした。親子丼やラーメン、味噌汁を作る際に、日本で使い慣れた食器がないと不便です。現地でも様々な食器が手に入りますが、深さや質感が違うため、使い勝手が悪いことが多いです。特に、日本の食文化に馴染んでいる方には、こうした細かな部分が重要になります。
竹すのこ
ざる蕎麦やざるうどんを楽しむために必要な竹すのこを持ってくるべきでした。クアラルンプールではまだ見つけられず、水切れが悪い蕎麦が毎度気になります。日本の家庭料理を再現するためには、こうした細かな道具も重要です。現地で見つけにくいものは予め持参するのが賢明です。
カセットコンロ
ガスボンベの規格が違うかもしれないと心配して持参しませんでしたが、結果的に同じ規格でした。現地で安物を買うこともできますが、品質に不安があるため、信頼できる日本製を持って行った方が良いです。鍋料理を楽しむ際や、緊急時の備えとしても役立ちます。
かき氷機
暑いマレーシアで、かき氷機があれば友人を呼ぶときなどに活躍しただろうと思います。かき氷のシロップも現地で手に入るので、日本から持ってきても良かったです。特に、夏の暑さを和らげるために、こうしたアイテムは重宝します。
小型扇風機
現地で購入するつもりでしたが、品質が悪く高価(安いものでも5000~6000円くらい)だったため、持参すべきでした。マレーシアの暑さに対応するために、信頼できる扇風機は必須です。現地で安物を買ってタイマーが利かなくなったり首が回らなくなって後悔するより、日本で使い慣れたものを持って行く方が賢明です。
空気清浄機
マレーシアにはヘイズという大気汚染があり、特に秋に酷くなります。我が家は渡航前にそのことをよく知らず、Dysonの空気清浄機を持参しなかったことを後悔しました。現地での生活を快適に過ごすためには、こうした環境対策も考慮に入れるべきです。空気の質は健康に直結するため、もし良質のものをもっているのであれば持参をお薦めします。
「持ってこなくて問題なかった」アイテム
大型家電
テレビ、冷蔵庫、洗濯機、オーブンレンジなどの大型家電は持参しませんでした。マレーシアでは家具家電付きの物件が多いため、これらを持って行く必要がありませんでした。実際に現地で家具家電付きの家を借りたため、大型家電を持ってきていたら置き場所に困っていたと思います。さらに、船便などで輸送する手間とコストを考えると、現地調達が最適でした。現地での家探しも、家具家電付き物件を選ぶことでスムーズに進みました。
小型家電
ドライヤー、炊飯器、電気ケトル、ホットプレート、たこ焼き機などの小型家電も持参しませんでした。これらは電圧やプラグが異なるため、現地での使用に不便があるかもしれないと考えたからです。実際に、現地でこれらの家電を容易に購入できました。ドライヤーはパナソニックのものが日本と同等の値段で手に入り、炊飯器や電気ケトルもそれなりの品質のものが買えました。ホットプレートやたこ焼き機もローカルのスーパーや電気店で手に入ります。
電動自転車
妻が使っていたブリジストンの電動自転車は、重量や大きさ、電圧の違いを考慮して持参しませんでした。代わりに、現地で電動バイクを購入し、送り迎えに重宝しています。日本の電動自転車は現地で取り扱いが少なく、故障時の修理も難しいため、持参しなくて正解でした。マレーシアでは電動バイクの方が一般的で、移動にも便利です。
調理器具一式
以前、15年前にNYに引越した時は蕎麦やパスタを茹でた後水を切るザルが中々見当たらず、持ってくればよかったと思った記憶がありましたが、クアラルンプールは調理器具も近くのスーパーでなんでも揃う上、値段もそれほど高くないので持ってこなくても大丈夫だった部類に入ります。日本クオリティが欲しければニトリ、無印、DAISOもあるので基本的なものはブランドを気にしないなら何でも揃うと思って問題ありません。
本棚にあった本
後々まで残したい本については、この移住のタイミングで全て電子化しました。全部で数百冊、数万円はしましたが、iPadやパソコンでも確認できるのでかなり重宝しております。特に、子供が楽しめるかととっておいた「風の谷のナウシカ」やその他為になる漫画本などは、当時読めなかったものが成長とともに読めるようになり、今大活躍しています。本は船便で持ってくるとしてもかなりの重量があるので、どうしても本で残したいもの以外は電子化での持参をお薦めします。電子化すると飛行機内での楽しみも増えます。
歯間ブラシ
日本でY字型の歯間ブラシを毎日利用しており、マレーシアにはないだろうと大量持参しましたが、意外にもDaisoにて少し高めですが小分けで糸が強固のものがありました。すぐに売り切れてしまうのであるときに10個購入などして利用しています。わざわざ大量購入しての持参は不要でした。
コンタクトレンズ
J&Jのアキュビューワンデーモイストを使っていますが、マレーシアでは眼鏡屋にて以外と同等の値段で購入が可能そうでした。(大量購入してきたのと帰国時も補充したのでまだ購入しておりませんが、色んな所で見かけます。)恐らく注文すれば自身の度のものも入手可能と思います。※こちらはまた購入したらアップデートします。
まとめ
海外移住をする際に何を持っていくか、何を置いていくかは非常に重要な判断です。持っていく物の量がコストに直結するため、慎重に選ぶ必要があります。今回の経験から言えることは、持っていくべきかどうか迷ったアイテムについては、現地での入手難易度や価格、品質を事前に調べておくことが大切です。例えば、車や喪服のように現地で高価だったり、急に必要になる可能性のあるものは持参を検討すべきです。
一方で、大型家電や調理器具のように現地で容易に入手できるものは、無理に持っていく必要はありません。特に電圧やプラグの違いにも注意が必要です。移住先の環境や生活スタイルに合わせて、必要な物を見極めることが、スムーズな移住生活の鍵となります。
今回の経験を通じて、多くのことを学びました。特に、現地の気候や生活習慣に合わせたアイテム選びが重要であることを痛感しました。例えば、空気清浄機や小型扇風機は、予想以上に役立つアイテムでした。また、現地での予想外の出費を避けるために、持参するかどうかをよく考えることが必要です。移住先での新しい生活を楽しむためにも、事前の準備をしっかり行い、必要な物を見極めて持っていくことが大切です。
海外移住を考えている皆さんに、私の経験が少しでも役に立てば幸いです。新しい土地での生活は多くの挑戦と発見があります。しっかりと準備をして、素晴らしい新生活をスタートさせてください。