移住手続き

海外移住の進め方

お母さん
子供たちのために、来年には海外移住しましょう! 
賛成。丁度仕事も一区切りだし、子供の為にもこのタイミングだね!
お父さん
お母さん
でもちょっと待って。何から用意したら良いのかしら!? 
そういわれてみると具体的に全然考えてなかった…。困ったなぁ 
お父さん

海外移住を決めたのにどこから手を付ければよいのかわからない、または、何となくイメージはつくけど具体的にどう進めていくのだっけ、ということはないでしょうか?

本記事では海外移住スケジュールにつき、実際に2023年にマレーシアに移住した我が家の例をサンプルに進め方を紹介したいと思います。

当然、各家庭ごとに前提条件(ビザの取得可否、経済状況、移住目的、家族構成、滞在予定年数など)は違い、それぞれの状況によってスケジュールも変わるので、あくまで一例として参考にして頂ければと思います。

移住スケジュールの全体像

まず最初に我が家の移住スケジュールについてお話します。

ここに挙げている以外にもやることは沢山ありましたが、上図左側にあげた5つの項目を主として我が家は進めていきました。

大きな流れとしては、最初にビザを取り、子供の学校と住むエリアを決め、引越と手続きを進めた感じです。ただ、我が家は渡航してから住居を探したため、その部分で苦労することになりました。

引越や転出する手続きも大事ですが、不満となると全て最初から検討し直しになってしまうので、学校選びや住むエリア選び、そして住居選びに時間をかけて注力すべきと思います。

それでは項目ごと詳細をみていきましょう。

移住スケジュールの詳細

ビザ

海外移住に必要なのはどのように合法的に現地に住むかで通常はビザが必要です。幸いマレーシアはMM2Hという長期滞在者用ビザがあり、私たちはそれを2017年に取得しました。

ビザ申請については日本で資料書類を集め、郵送にて仮承認までは自力で行いましたが、現地にて必要だった口座開設、健康診断、移民局への申請、保証金の税務署手続は現地エージェントにサポートして貰いました。準備開始から半年程度掛かりましたが特に大きな問題もなく取得できました。

このビザ取得が人によっては、就労ビザだったり、ガーディアンビザだったり、ノマドビザだったりして、それを事前に取得できない場合には、他工程とともに同時並行で進めることになると思います。我が家の場合はMM2Hを取れたら移住しよう、という順番だったので先に取得し計画的に移住を進めることができました。

2017年にビザを取得したのに、移住が結局2023年になったのは、当時は子供がまだ3歳で、小学生ぐらいまでは日本にいて日本人の心を育ててあげたいと思ったのが理由です。ただ2019年にCOVIDが発生した影響で学校視察ができず、後ろ立てとなり2023年の移住になった経緯です。

手続き

海外転出などに関する手続きです。

スケジュール的には学校の合格通知を貰ったあたりから本格的にどんな手続きが必要か調査し対応していきました。列挙してみると大量でした(笑)。

「手続き」は書類提出や申請・申込などシンプルなタスクが殆どなので、焦らず一つずつ対応しましょう。

項目 対象機関/対象 必要な手続き 注意点・検討事項
市役所/区役所 海外転出届 住民票抜く(非居住者になる)かどうかの要否検討、必要書類の取得(移住前住民票・住民票除票・戸籍謄本の取得)
銀行・証券会社
(NISA/IDECO含む)
口座休眠届/解約届、るすばん口座開設届 金融機関ごとの対応確認
国民年金機構 健康保険・国民年金の転居届・退会届・申込 健康保険や年金の継続要否、代替案検討
郵便局 転居届、転送サービス申込 住居の退去、郵便物の転送先検討
倉庫・郵便物受取業者 サービス申込 倉庫や受け取りサービスの要否検討
税務署・都道府県税事務所 移住前所得に対する確定申告、納税管理人届出 移住前確定申告、納税管理人設置の要否検討
賃貸契約、駐車場契約等 解約届 解約または継続の要否検討
(水道ガス電気会社、携帯キャリア、インターネットプロバイダー、サブスクサービス、習い事、ジム、クレジットカード、各種会員制のもの、協会なども)
予防・健康関連 予防接種申込、人間ドッグ/歯医者予約 対応の要否、日程検討
警視庁(運転免許更新センター) 国外運転免許証の取得
学校、自治体 子供の休学/退学届け提出、教科書事前取得
★移住後 在マレーシア日本大使館 在留届、在留証明書取得 在留証明書の提出先を事前に確認

 

学校

私たちは2022年の夏休みに家族でマレーシアの学校/不動産視察旅行をしました。当時はジョホールバルも選択肢にあった為、ジョホールバルに数日滞在し、その後クアラルンプールに移動するスケジュールでした。

ジョホールバルはあまり事前に計画しておらず、Grabで外から学校をみて回ろうと思っていましたが、プテリハーバー近くに宿泊したところ周辺のデッドタウンぷりがもの酷く、、、これは生活難しそうだなと思い、早速ジョホールバルは移住場所の選択肢から外し、残りの日程全てをレゴランドで過ごしました(笑)

クアラルンプールに移動し、サイバージャヤに滞在する間に、Nexus、Taylor's(Puchong)、King Henry viiiの3校を見学、その後モントキアラに移動し、International School @Parkcity、Garden、IGB、Cempakaを見学しました。

我が家のインター探しは基本は英系のインターとしつつ、IBの可能性も一応確認した感じです。入学テストで小学2年生(マレーシアではYear 4)でもそれほど高い英語力を求められない学校の中で、西洋系の先生が多く学習内容が先進的、魅力的なところで探しました。ISKLやAlice Smithなどのインターはこの年齢だと入学時に既に高い英語力を求められるというので、断念しました。

上記の見学を経て帰国後に一校を決め、11月に出願したところ、1月の頭に算数も含んだ面接試験があり、後日、合格通知を頂きました。
ただ合格通知とともに、8月のTerm 1からのYear 5での入学にしてほしいと学校側から要請があり、ゆっくり渡航になりました。
(日本の小学校は2023年4月で終わりにして渡航し、5月~7月は英語学校やサマースクールなどに入り、インター校には8月末に入学しました)

引越・移送

引越については、4月か5月には渡航してしまおうと思っていたため、インター校の合格通知を貰ってすぐに動き出しました。

まずはマレーシアに運んでくれる引っ越し業者を探し、どの程度の荷物をもっていくかの検討をしました。

正直、移住の中でここの判断が一番難しかったです。というのも会社の赴任なら、すぐの帰国の可能性もそれほど高くなく、急遽帰国となっても会社費用で戻れるのであまり気にする必要がないのですが、我が家は完全に私費移住。しかも娘の教育がメインの目的でもあるので、万が一娘が学校に馴染めなかった場合は一年で帰国ということもあり得るのではとも考えました。

が、そんな起こってもいないことを考えても仕方ないので、日本の住居は全て引き払い、持参するものは持参、マレーシアでは使わないが将来にどうしてもとっておくものはレンタル倉庫(か実家)、あとは売却か破棄をすることに決めました。とくに、現地マレーシアは住宅が大抵は家具付きなので、家具は何一つもってこないことにしました。

一方で、5年~10年など滞在が長期にわたる可能性もなくもないので、少しでも使う可能性のあるものは持参することにし、冬服などもマレーシアからヨーロッパに行く可能性なども踏まえダウンコートなども含めて一軍選手は持参しました。

結果、なんと段ボールの箱数で70箱となり、金額としても40万円程になりました。(日通、ヤマトに見積とって最終的にヤマトに依頼しました)

また妻実家の近くにレンタル倉庫を借りて、思い出物や雛人形、持参を断念した割れ物系食器類や現地で使わなそうな服・鞄・靴などは一旦そこに運びいれました。(継続的に月数万円の費用発生中)

送った荷物は大体1か月ほどでマレーシアの港には届き(5月末)、一旦そこでキープして貰い、新しい住居が決まったタイミング(6月中旬)で運び入れをお願いしました。ヤマトさんは手際や梱包も丁寧で、かなり柔軟に対応してくださったので頼んでよかったと思いました。

70箱もってきましたが、なんでこれをもってきてあれを置いてきたのだろうというもの結構あり、これはまた後日記事にできればと思います。

住居

住居探しは、2022年の夏の視察の際にモントキアラの物件の内覧もしており、モントキアラは比較的供給過多で空室も多いことから簡単に満足のいく物件を見つけられるだろうと思っていました。が、実際はかなりの困難に直面しました。

もともと住居探しについては、父である私だけが家を決めるべく事前渡航するかどうかも検討しましたが、結局家にいる時間が長いのは妻であり、問題点に気づくのも妻なので、渡航してから探そうということになり、日本の住居からは完全撤退の上、住居なしの状況で渡航してしまいました。(日本からリモート内覧もさせて貰いましたが、中々決めきれず結局は実際みて決めたいということになりました。)

この決断は、今回の移住の中で唯一失敗の選択だったかもしれません。というも、私たちは子供の学校の関係で、Desa Parkcityに住むことにしたのですが、Desa Parkcityはモントキアラと違ってコンドミニアムの選択肢も限られ、少し広いところに住みたいという我々の希望にかなう物件が殆どありませんでした。(モントキアラとDesa Parkcityがもう少し近いイメージをしていたので最悪モントキアラでも良いと思っていたのですが、車でも早くて約20分、スクールバスだと約30分~45分はかかるので、モントキアラに住まずDesa Parkcityにすむ決断をしました。)

日系の不動産エージェントと現地エージェントをフル動員しても空室自体が殆どなく、退去予定の部屋が出ると連絡をもらって内覧する感じで、その中で希望にあう部屋の情報が1週間に1度出てくるかこないかという状況でした。

ということで、集中して回って数週間で家を決めようと思っていたのと裏腹に内覧のアポすら入らず、予定が埋まらないのんびりした2か月を過ごし、ホテル住まいだったのでストレスフルだったのと、かなりのコストが掛かってしまいました。(結局決めたのは渡航から1.5か月後くらいでした)

こんなことであれば、私だけ先にいって決まるまで滞在し、決まったら帰国して引っ越し準備で良かったのではと思いました。。。(ただ、その場合は今度は部屋をキープするのに数か月分の家賃を払う必要が出たと思うのでお金の面では同等だったかなと思っています。)

契約についてはマレーシアではよくある「1+1」という契約で、基本は1年契約(1年以内の退去はデポジット2か月分が没収)で、2年目を継続したい場合は2か月前までに通知すれば継続ができる(ただしオーナーから家賃交渉があった場合それに同意した場合のみ)という条件で契約しました。

最終的には、あまり広い家に住むことはかなわずでしたが、そこを除けば綺麗で、新品の家具や浄水器が設置され、ジム、テニスコート、プールがついたコンドミニアムに住むことができ、今はまずまず快適に生活できています。(入居後、色々問題は起こりましたが。。。)

日本の住居退去/荷物移送と現地での新居探しを同時に進める必要があり、移住の中でも一番大変なタスクなのですが、ここを妥協すると現地での生活にQOLが下がるので、ここは慎重に進めることが肝要と思います。

まとめ

海外移住の計画と実行は、大きな冒険であり挑戦です。我が家の経験を通して、移住準備の大まかなスケジュールや具体的なステップを共有しましたが、重要なのは計画性と柔軟性を持ち合わせることです。

各ステップには想定外の障害や遅れが生じ得るため、事前の準備と綿密な計画が成功への鍵となります。
特にビザの取得、学校や住居の選定、引越しの準備には、多大な時間と労力が必要です。しかし、我が家の例からも分かる通り、計画的に進めれば、多くの困難を乗り越え、新しい生活をスムーズにスタートさせることができます。

移住を考える際は、以下のポイントを念頭に置いてください:

  1. ビザの取得:移住先によって異なるビザ要件を事前に調査し、必要な書類を準備しましょう。場合によっては、現地の法律に詳しいエージェントのサポートが必要になるかもしれません。
  2. 教育環境の検討:子供がいる場合は、学校選びに特に注意を払い、教育システムや入学条件を把握しましょう。
  3. 住居の選定:移住前に住居を決められる場合は、インターネットや現地エージェントを通じてリサーチを。移住後に探す場合は、一時的な宿泊先を確保しつつ、理想の住まいをじっくり選びましょう。
  4. 荷物の整理と引越し:何を持って行くか、何を残すかを決め、引越し業者に見積もりを依頼します。不要な物は処分し、必要な物だけを携えて新天地へ。
  5. 手続きの準備:国外転出の届出、健康保険や年金の手続き、銀行や郵便の転送サービスなど、細かな手続きを忘れずに。

最後に、海外移住はただの地理的な移動以上のものです。新しい文化、言語、生活様式に触れる機会でもあります。この過程で得られる経験は、個人の成長に大きく寄与するでしょう。計画性をもって準備を進め、海外生活を存分に楽しみましょう!

-移住手続き
-, , , , , ,

© 2024 マレーシア移住雑記 Powered by AFFINGER5