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マレーシアで銀行口座は開設できる?必要書類と実務

Malaysia Bank Account

マレーシアへの移住や留学を考え始めると、「自分でも現地の銀行口座を開設できるのだろうか」と不安になる方もいると思います。特に、親子留学や単身留学で渡航する場合は、現地で働くわけでもないため、なおさら気になるところです。

結論から言うと、長期滞在のための有効なビザ・パスがあり、マレーシアの住所を示せれば、銀行口座は基本的に開設できます。
ただし、MM2H・PVIP・Employment Passで来る人と、親子留学・ボーディングスクール・単身留学で来る人では、準備するものが少し違います。この記事では、この二つを分けて整理します。

MM2H・PVIP・Employment Passなら、口座開設で困る場面は少ない

MM2HやPVIPの人は、定期預金やビザの最終手続きと近いタイミングで銀行口座が必要になります。Employment Passで働く人も、給与を受け取るために現地口座が必要です。事業で滞在する人も、生活用・事業用の資金を動かすために口座が必要になります。

つまり、こうした長期滞在者にとっては、「口座が必要なのに作れない」というより、必要だから作る手続きです。

筆者も2017年、MM2Hの承認レターを受けた後、最終手続きのために渡航した際にHSBC Malaysiaで口座を開設しました。当時はMM2Hの要件としてRM300,000を定期預金に置く必要があり、担当者のサポートを受けながら口座開設と定期預金を進めました。

MM2H・PVIPの主申請者だけでなく、配偶者・子ども・親など、正式に扶養者として登録されている家族も、本人名義の有効なビザと関係書類があれば銀行口座を開設できます。

親子留学・ボーディングスクール・単身留学は少し不安になる

一方、親子留学で渡航する家庭、保護者が同行しない未成年のボーディングスクール生、単身で大学・カレッジへ進学する学生は、「マレーシアに頼れる家族も仕事もないのに、本当に口座を作れるのか」と少し不安になると思います。

でも、きちんとした滞在パスを取得し、住所を確保して、必要書類をそろえれば、基本的には開設できます。

親子留学であれば、子どものStudent Passと保護者のGuardian Passを取得した後に進めます。単身の大学・カレッジ生なら、Student Passを取得した後に進めます。CIMBも、外国人学生の口座開設について、有効なStudent Pass、学生証、学校の在籍・入学レターを必要書類として案内しています。

先にパスと住居を固める

ここは、口座が作れるかどうかより順番の問題です。渡航直後に何もない状態で銀行へ行くのではなく、まず学校と長期滞在パスを固め、次に現地住所を確保してから銀行へ行きます。

「現地口座がないと賃貸契約ができないのでは」と心配になるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。一方で、現地口座からの振込しか受けないオーナー・仲介もあります。口座未開設のまま契約するなら、申込み前にその事情を伝え、デポジットと最初の家賃をどう払うかを先に合意しておく必要があります。

親子留学の実例でも、現地口座がないことをオーナー側に伝え、払える分のデポジットを現金で渡し、残額は後から納める形で契約を進めています。Wiseなどでオーナーのマレーシア口座へ海外送金し、口座開設後に現地振込へ切り替える方法もあります。物件探しの段階で、現地口座がまだないことと支払い予定の方法を仲介・オーナーに確認しておけば、この順番問題は解決できます。

入居後は、自分の名前が入った賃貸借契約を住所証明として使えます。つまり、パス取得 → 賃貸契約 → 銀行口座の順で進めるのが分かりやすいです。

銀行口座の開設に必要なもの

銀行・支店で細部は変わりますが、まず次を一式で持っていけばよいです。

  • パスポート
  • 有効なStudent Pass、Guardian Pass、Dependent Passなどの長期滞在パス
  • 自分の名前が入った賃貸借契約など、マレーシア住所を示す書類
  • 学校の入学・在籍レター、学生証
  • 親子留学なら、子どものStudent Passとパスポート
  • 親子関係・婚姻関係を示す書類
  • 日本にいる親や家族が生活費を負担する場合は、その資金源が分かる資料

学校によっては、銀行宛のBank Account Opening Letterを出してくれるところもあります。出れば持参すればよいですが、全校共通の必須書類ではありません。まずは学校に、口座開設の実績がある銀行・支店や、発行できるレターがあるかを聞けば十分です。

銀行・支店はどう選ぶか

学校やエージェントが紹介する銀行・支店があれば、まずそこへ行くのが早道です。同じビザで開設した家庭・学生の対応に慣れている可能性が高いからです。

紹介先がない場合、Maybank、CIMB、Public Bank、UOBなどでも問題なく作れたという話はよく聞きます。HSBCもGuardian Passを口座開設の根拠として公開しています。

筆者なら、親子留学や学生が初めて口座を作る場合は、モントキアラやブキッ・ビンタンのHSBCのように、外国人対応に慣れた支店を候補に入れます。マレーシアの銀行は、英語で説明されてもマレーシア英語や銀行用語が分かりにくいことがあり、ローカル色の強い支店では外国人の口座開設に慣れていない担当者に当たることもあるためです。

もちろん、Maybank、CIMB、Public Bank、UOBで、学校や知人から具体的な支店を紹介されたなら、そちらを優先して構いません。銀行名より、Guardian PassやStudent Passでの開設に慣れた支店・担当者を選ぶことの方が大切です。

短期滞在・未成年は、別の決済手段も用意する

観光滞在のままAirbnbなどに泊まっているだけで、長期滞在パスや住所証明がない場合は、口座開設は難しくなります。

また、保護者が同行しない未成年のボーディングスクール生は、本人名義の通常口座をすぐ作れるとは限りません。学校に、生活費やお小遣いの受け取り方法、本人名義の口座が必要かを確認しておくとよいです。

ただし、現地口座がまだないからといって、留学や生活が止まるわけではありません。高額になりやすい授業料や入学金は、学校がカード払い・海外送金を受け付けていることがあります。

口座開設までの第一選択肢としては、渡航前にWiseのアカウントとカードを用意しておくと便利です。日本にいる家族からWiseへ送金してもらい、本人はWiseカードで日常決済や現金の引き出しをします。現地口座が開設できた後は、Wise残高をMYRに替えてマレーシアの口座へ送金できます。日常の支払いも、Touch 'n Go、GrabPay、クレジットカードと組み合わせれば、しばらく対応できます。

長期滞在者にとって、口座を持つメリット

長期で暮らすなら、現地口座は必須と考えてよいです。

家賃、学費、公共料金、修理費など、マレーシアでは銀行振込で支払う場面が多くあります。現地口座があれば、こうした支払いを現地で完結できます。Touch 'n GoやGrabPayなど、生活インフラへのチャージをしやすくなることも日常では大きなメリットです。

一方、現地口座がなければ、次のことはできません。

  • FPX・JomPAYでの支払い:マレーシアの銀行オンラインバンキングを使う決済です。公共料金や一部の学校・行政系の支払いで求められたときは、現地口座がなければ支払えません。
  • 自動引落・定期振込:家賃、保険料、通信費などを、銀行口座から自動で払う設定はできません。
  • 定期預金や銀行経由の投資信託による運用:証券会社の口座を開くこととは別に、現地銀行で定期預金を作ったり、銀行の運用商品を買ったりはできません。
  • 現地銀行発行のデビットカード・クレジットカード:定期預金を担保にしたRM建てのクレジットカードも含め、まず現地口座が必要です。

必要な時期に合わせてRMへ両替しておけば、為替変動の影響を抑えやすくなります。現地での決済や資産管理を自分の口座で完結できることが、長期滞在では大きな意味を持ちます。

まとめ

MM2H、PVIP、Employment Passの人は、問題なく銀行口座を開設できます。正式に扶養者として登録されている配偶者なども、本人名義の有効なビザと必要書類があれば開設できます。

親子留学や学生も、長期滞在パスとマレーシア住所を確保し、学校関係書類・家族関係書類をそろえれば、基本的には開設できます。学校・エージェントの紹介先、または外国人対応に慣れた支店を選ぶと、よりスムーズです。

短期滞在者や、保護者が同行しない未成年のボーディングスクール生は、本人名義の口座開設が難しいことがあります。最初からWise、カード、海外送金などの代替手段を検討しておく必要があります。

参考・確認先(2026年9月確認)

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